【バンコクのスクンビット完全ガイド】

 

海外駐在を夢見ていた人も、会社からの辞令で急に駐在が決まった人も、せっかくならその生活を充実させて楽しみたいものですね。

 

今回は、海外駐在員が多くいるタイのバンコクについてご紹介していきます。

バンコクの中でも日本人が最も多く在住しているエリアの「スクンビット」を完全ガイドしていきます。

 

・スクンビットってなに?

スクンビットってどこ?

バンコクは、スクンビットエリア、サイアムエリア、ビクトリーモニュメントエリア、カオサン・王宮エリア、ヤワラーエリア、シーロム・サトーンエリア、ウォンウェンヤイエリア、チャトチャックマーケットエリアの8つ程のエリアに分けられています。

スクンビットもその一つ。英語表記は、Sukhumvit となります。タイに住んでいたら何度も耳にすることになりますので、バンコク生活が始まる前に知っておくと少し便利かと思います。

 

スクンビットは、スクンビット通りという大通りが走り、その界隈のエリアのことなのです。バンコクの中で、最も多くの日本人が住んでいるエリアになります。

 

・スクンビット通りのソイってなに?

スクンビットってどこ?

知っておくと便利なタイ語の一つにソイ(soi)があります。ソイとは、小さな通りのことを指します。(スクンビット通りのような大通りはソイではなく、タノン”Thanong”と呼びますが、最初の段階で覚えておく必要はありません。)

 

では、小さな通りとは一体なんなのかを解説していきます。

スクンビットエリアはスクンビット通り界隈のエリアのことを指しますが、スクンビット通りから更に左右に伸びている通りのことをソイといいます。

 

スクンビット通りのソイは、スクンビットソイ1から順にありますが、スクンビット通りに面して片側が奇数、反対側が偶数となっています。最初の頃は、このことを知らずに中々ソイの番号が覚えられませんでしたが、偶数側・奇数側を頭に入れておくと生活しやすいですよ。

 

・スクンビットってどの場所を指すの?

スクンビットってどこ?

スクンビット通りは、非常に長く続いており、バンコクだけに留まっていませんでは、スクンビットエリアとはどのエリアなのでしょうか。

 

地下鉄MRTにスクンビット駅が、BTS高架鉄道のアソーク駅近くにあります。

また、BTS高架鉄道は、スクンビット線と呼ばれる沿線上にナナ駅~エカマイ駅があります。

これらの一帯の地域をスクンビットエリアといいます。

 

観光ガイドブックなどでは、スクンビットエリアは、日本人が多く住んでいるエリアという説明書きがされていることも多くありますよ。

 

・スクンビットは日本人街と呼ばれる程、日本人が多い。

スクンビットってどこ?

日本人が多く住んでいるエリア=スクンビットエリアですが、実際にはどれくらいの日本人が住んでいるのでしょうか。

そもそもバンコクに日本人は多いのか?少ないのか?という疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

 

バンコクには、駐在員だけでなく現地採用で働く日本人も多くいます。駐在員は年々減ってきているものの、それでも日本人人口の推移は右肩上がりで、7万人もの日本人がバンコクにはいます。この人数はアメリカやオーストラリアに次いでいます。

 

また日本人学校の子どもの数は世界一と呼ばれるマンモス校です。この子どもたちの両親は基本的には駐在員であることが多いです。特に、交通の便が良いスクンビットエリアのコンドミニアムを借りる事が多いのです。

プロンポンやトンローには、日本のスーパーとは変わらない商品が陳列されたFUJI SUPERがあったり、日本人オーナーの飲食店が連なっていたりと、街を歩けば「ここは本当にバンコク?」と疑ってしまう程、日本語が溢れています。日本村と呼ばれるモールや日本町と呼ばれるモールもあるのもスクンビットエリアです。

 

駐在員・現地採用の人の80%がスクンビットエリアに住んでいます。

 

・スクンビットは日本人が長期滞在しやすい環境が整っている。

スクンビットってどこ?

スクンビットエリアは、まるで日本かと錯覚を起こすくらい日本語が溢れているので、生活していく上で苦労することはありません。

マッサージ屋、飲食店、スーパー、病院、美容院など、日本語が通じるところが多いので、安心ですよ。

タイ語は読み書き出来ない!英語もわからない!という人にとっては海外にいるのに日本で生活しているような感覚です。逆に、スクンビットでの生活に慣れると、バンコクの少し外れたエリアで買い物をするのも一苦労です。

そして、お子様がいる場合、学校や幼稚園が多くあるのもスクンビットエリアです。

基本的にバスの送迎の管轄内になっているので、安心ですね。

 

・なぜスクンビットには多くの日本人が住んでいるのか?

スクンビットってどこ?

日本人が住みやすい国であるタイのバンコク。中でもスクンビットエリアに日本人が多く住んでいるのはどうしてなのでしょうか。

会社のオフィスがスクンビットエリアまたはその周辺にある事が多いのが理由の一つです。駐在員の場合、基本的には、住む家は会社から提供された場所になります。そのため、会社の近くや送迎がしやすいエリアで物件を手配しています。

 

そして家族での駐在が決まった場合、お子様の学校や幼稚園の考慮をしなくてはなりません。バンコクの日本人学校や幼稚園は基本的にバスで家までの送迎となりますが、そのバスルートのエリアがスクンビットであれば確実であるといえます。

 

また、スクンビットエリアにはコンドミニアムやマンションも多くあり、賃貸しやすい事も理由の一つです。

日本人が多く住む事で、日本食材が手に入りやすくなったり、日本語対応のお店が増えているのです。

バンコク生活に慣れてくると少しローカルな場所に引っ越す事もありますが、それでも新たな駐在員を配置することになるのでスクンビットエリアから日本人は減らないのです。

 

・日本人経営の日系企業やお店が多い。

プラカノンってどこ?

日本人が住みやすいと言われるスクンビットエリアには、日本人が経営しているお店も多く、また、日系企業もたくさんあります。

飲食店や雑貨屋、美容院、スパ、ドラッグストアなどが多くあり、初めてタイに住む事への不安を抱いている方も、こういったお店から足を運んでみると安心ですね。

 

スクンビットエリアの中でもアソーク、プロンポン 、トンローに多くのお店があります。

 

飲食店は、居酒屋をはじめ、カフェや定食屋、パン屋もあります。プロンポンには、カスタード中村と呼ばれる老舗のパン屋があったり、トンローにあるBrain wakeというパン屋さんはお値段は少し貼りますがやはり日本人の口にあうパンを提供しています。

 

雑貨屋は、タイならではの雑貨を日本人のオーナーさんのセンスによってアレンジされた日本人好みのデザインになっているものがたくさんあります。タイは一年中暑いので、カゴバッグが常に流行っています。女性の方へのプレゼントにもおすすめですよ!

 

美容院に関しては、絶対に日系のところに行くべきです。日系のサロンはいくつかありますが、悪いところはありません。個人的にはプロンポンにある、Dear Hair Designがおすすめです。日本人の髪に合わせた薬剤の使用やヘアスタイルを配慮してくれるだけでなく、硬水の水に合ったシャンプーや薬剤を選んでくれます。

 

お店に入って、「いらっしゃいませ」と言われると、日本人なら誰でも安心してしまうはずです。

 

・日系企業やお店が多い理由

スクンビットってどこ?

数多くの日系企業やお店がスクンビットエリアに集中しているにも関わらず、店舗は年々増えています。というのも、会社やお店も、日本人だけを相手にしているというわけではないからです。

 

飲食店に関しては、かつては日本人向けだったものの現在では、タイ人に向けたメニューの展開をしているお店もちらほらとあります。タイ人に向けて展開していくと、大きなショッピングモール中のフードコートやレストランへの進出が多くみられます。

 

カフェや美容院に関しても、タイ語・英語・日本語の三ヶ国語を話せるスタッフを配置しているお店もたくさんあり、日本人やタイ人に留まらず、海外からのお客さんも相手にしているようです。

 

そして、日本人が多くいるだけでなく、日本食材を購入できるスーパーや小売店が近くにあるため、スクンビットエリアに多くの企業やお店が集まってくるのです。

また、大手企業は、タイに工場を持っていたり、海外支店の一部としてバンコクにオフィスを構えている事が多くあります。

 

・日系企業がタイに多く進出してくる理由

スクンビットってどこ?

では、どうして、日系企業がタイに進出してくるのでしょうか。

 

工場が多くあるタイは、製品を製造するのにローコストで抑える事ができます。タイで外国人が会社を設立する場合、外国人1名雇うことに対し、タイ人を3名雇わなくてはなりません。しかし、タイ人の人件費は安く抑えられるのも会社としては好都合ですね。きちんと指示をし、教育すればしっかりと仕事をこなすタイ人も多くいます。

 

タイに企業が進出することで、そこから更に別の国への進出もしやすくなります。

 

メーカーだけでなく、飲食店でもこれは同じですね。

 

タイで有名な某居酒屋も、バンコクだけでなく、バンコクから2時間ほど離れたシーラチャ、隣のミャンマーやラオスへの店舗進出をしています。東南アジアは、起業する際にかかる初期費用が抑えられることがメリットの一つであるといえます。

また、近隣の東南アジアの国々への進出だけでなく、ヨーロッパ方面への会社の進出もしやすくなります。

 

世界中に会社の規模を拡大していくステップアップの途中として、タイに多くの日系企業が集まっているという訳です。

 

・スクンビット通りは日本の〇〇通り

家賃の相場や街中の便利度、雰囲気からバンコクのスクンビットエリアを見てみた上で、東京都内でどのエリアに似ているのかをまとめました。

 

①トンロー通り

スクンビットってどこ?

トンローの駅周辺は決して栄えているわけではありませんが、高級なマンションやコンドミニアムが多くあります。もちろん家族向けのマンションもあります。トンロー通りを奥に進むとお洒落なモールがあったり、バーやカフェなども多くあります。トンローは東京でいうと、青山のような感じですね。

 

トンローに関する詳しい記事は下記をご覧ください。↓

 

『バンコクのトンローエリア』の完全ガイド!

 

②プロンポン

バンコク プロンポンの完全ガイド

駅直結の大きなデパートを筆頭にかなりの賑わいをみせるプロンポン。デパートの中には高級ブランドを多く取り扱っています。

また、映画館やトランポリンの施設もあり子どもから大人まで楽しめます。

少し通りを入ればマンションやコンドミニアムも多くあります。

そんなプロンポンは、東京でいうと、新宿のような感じです。

 

プロンポンに関する詳しい記事は下記をご覧ください。↓

 

『バンコクのプロンポンエリア』の完全ガイド!

 

③エカマイ

エカマイってどこ?

駅直結のショッピングモールは、食品や日用品を購入する事ができます。エカマイには、センスの良いカフェが多いのが特徴ですね。

時間があるときに少しお散歩をするならまずはエカマイからするといいですよ。

スクンビット通り沿いは交通量も多いですが、小さな通り(特にスクンビット ソイ61)は、閑静で、落ち着いたカフェが沢山あります。

エカマイを東京で例えるなら、代官山のような雰囲気です。

 

エカマイに関する詳しい記事は下記をご覧ください。↓

 

『バンコクのエカマイエリア』の完全ガイド!

 

④アソーク

スクンビットってどこ?

高架鉄道と地下鉄への乗り換えに便利だったり、高速道路の出入り口が近くにあったりと交通の便は非常に便利なエリアです。

駅直結のターミナル21は、旅行者だけでなく現地のタイ人、バンコクに在住の外国人も多く訪れます。

騒がしい駅前とは打って変わって、少し通りを奥に入ると緑溢れる広大な敷地の公園があったり、静かで落ち着いたカフェもあります。そんなアソークエリアは東京の中でも今注目のエリア吉祥寺に似ている雰囲気があります。

 

エカマイに関する詳しい記事は下記をご覧ください。↓

 

『バンコクのアソークエリア』完全ガイド!

 

⑤ラマ4世通り

スクンビットってどこ?

ラマ4世通りは、日本人を含め外国人が住んでいる事は少なく、オフィスビルがいくつかあります。

大きなローカル市場もあり、早朝からたくさんの人で溢れています。

東京でいうと、日本橋のような雰囲気です。

 

⑥ペッブリー通り

スクンビットってどこ?

ペッブリー通りはスクンビット通りと並行しています。

BTS高架鉄道を利用する場合は、少し不便なエリアとなります。大通りの一つでもあるペッブリーは、大きなショッピングモールなどはあまりなく、空港に行く時に利用したり、バンコクから遠出する際に利用することが多いでしょう。

そんなペッブリー通りは、東京でいうと大田区のような感じです。

 

バンコクは、栄えているエリアとそうでないエリアの差が激しく、今もなおスラム街は存在しています。

スクンビットエリアは、非常に栄えているエリアで、デパートは日本よりもレベルが高いように思います。

スラム街などのエリアに不本意に足を踏み入れるのは控えましょう。

しかし、ローカルな市場やローカルな食堂など、その土地でしか楽しめない場所に行ってみるのは楽しいですよ。

 

 

・まとめ

広いバンコクの中で、日本人が多く住むスクンビットエリアについて旅行の視点ではなく、海外移住の視点からポイントをまとめていきました。

初めての海外生活で、不安な気持ちがいっぱいの方も、日本人がこんなにもたくさんいると知れば、安心しますね。そして、バンコクは日本人が多く住むだけでなく、日本人が生活しやすいように食材や日用品、飲食店、美容院、病院などの環境が整っているのが非常にありがたいポイントです。これらが揃っているのがスクンビットエリアになります。デパートやスーパー、ドラッグストアなどでは、日本の製品も簡単に手に入れる事ができます。

 

駐在が決まって、まずは日本からバンコクへの引っ越しがありますが、意外にも日本から持って行った方がいいものって少ないかもしれません。